マースの強み・弱みとビジネスモデルMars(米国)
スニッカーズとロイヤルカナン。売上7兆円でも「株主はいない」。
ビジネスモデル:非上場ファミリー帝国 / 業界:食品・飲料 / 外資企業
- マースとはスニッカーズ、M&M'S、エクストラなどの菓子と、ロイヤルカナン、ペディグリー、ウィスカス、シーザーなどのペットフードを持つ米国の非上場企業です。
- 強みペットの家族化に先回り・非上場の自由
- 弱み・課題非上場ゆえ大型買収は自己資金と借入が頼りです。
- ライバルロレアル・ダノン・キリンHD・アサヒグループHD
マースとは?どうやって儲けている会社か(一言で言うと)
スニッカーズ・M&M'Sの菓子と、ロイヤルカナンなどペットケアを持つ、売上7兆円超の完全非上場・家族経営企業。実はペット事業が最大で、フードから動物病院チェーンまで運営しているんだ。上場しないから四半期に追われず、100年単位でブランドに投資できる。「5原則」という価値観経営でも知られる静かな巨人だよ。
マースの儲け方の流れ(図解を文章で)
- マース家(株主)に配当(外部株主なし)を支払い、100年単位の長期経営を受ける
- ペットと家族にロイヤルカナン+動物病院を提供し、生涯にわたる支出を受け取る
- お菓子好きにチョコ・ガム・プリングルズを届け、代金を受け取る
お金の入口ペットと家族からの生涯にわたる支出、お菓子好きからの代金お金の出口マース家(株主)への配当(外部株主なし)
マースの強み — 就活生が押さえたい2つのポイント
マースの強みは、「ペットの家族化に先回り」「非上場の自由」の2つです。
強み1:ペットの家族化に先回り
フード→保険→病院とペットの生涯を丸ごと。人間より早く「家族市場」を作ったんだ。
強み2:非上場の自由
情報開示も株主対応も最小限で、超長期投資に集中。サントリーの世界版みたいな存在だよ。
マースの弱み・課題 — あえて語れると差がつく
非上場ゆえ大型買収は自己資金と借入が頼りです。主原料カカオの価格高騰と、菓子への健康志向の逆風が収益を圧迫します。
弱みを「知らない」のは危険ですが、理解した上で、それでも志望する理由まで語れれば強力な志望動機になります。逆質問の材料にもどうぞ。
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マースのビジネスモデル図解 — お金とモノの流れ
図解をテキストで読む
- マース家(株主) → マース:100年単位の長期経営(サービス・価値)
- マース → マース家(株主):配当(外部株主なし)(お金)
- マース → ペットと家族:ロイヤルカナン+動物病院(サービス・価値)
- ペットと家族 → マース:生涯にわたる支出(お金)
- マース → お菓子好き:チョコ・ガム・プリングルズ(モノ・商品)
- お菓子好き → マース:代金(お金)
マースのビジネスモデル解説 — 誰に・何を・どう儲けるか
誰に、どう届けているか
菓子とペットフードはスーパーやペットショップなどの小売店を通じて消費者へ、動物病院(バンフィールド、ブルーパール、VCA、アニキュラ)は飼い主に診療サービスを直接提供し、検査のアンテックは動物病院向けのBtoBです。つまり、同じ飼い主に「フードを売る」「診療する」「検査する」の三つの入口を持っています。2025年にプリングルズやチーズイットを持つケラノバの買収を完了し、菓子・スナックの売り場も広げました。
選ばれる理由(提供価値)
選ばれる理由は、ロイヤルカナンやペディグリーのように獣医や飼い主に長年信頼されてきたブランドと、フードから診療まで一つのグループで支える安心感です。菓子ではスニッカーズ、M&M'S、プリングルズといった世界的な定番があり、どの国の売り場でも同じ味が手に入ります。非上場のため「品質・責任・互恵・効率・自由」の5原則を掲げ、100年以上かけてブランドを育てる姿勢そのものが、取引先や飼い主に選ばれる理由になっています。
収益源と課金の仕組み
売上は小売店への製品の売り切りと、動物病院での診療・検査料です。公式プレスリリースによると、ケラノバを含めた2025年の純売上高は約650億ドル超で、従業員(アソシエイト)は約17万人。非上場のため事業別の売上や利益の内訳は公開されていませんが、ペットフードは毎日食べるため繰り返し買われ、動物病院は予防接種や健診など継続して通う収入になる、「一度選ばれると長く続く」型の売上が中心です。
コスト構造 — 何にお金がかかるか
いちばんお金がかかるのは、カカオや穀物・肉類などの原材料と工場、そして動物病院で働く獣医・スタッフの人件費です。原料のカカオは相場で動くため、2018年から2028年までの10年間で約10億ドルを投じる調達プログラムを進め、2025年は調達量の約98%を責任ある調達(森林破壊を伴わないもの)にしました。非上場のため原価率や広告費は公開されていません。
儲かり続ける理由(競争優位)
儲かり続ける理由は、非上場の長期投資と、ペットの一生に寄り添う事業の組み合わせです。フードで飼い主と出会い、動物病院の診療で関係を続け、検査サービスで病院にも入り込むため、一つの家庭から長期にわたって収入が生まれ、他社に切り替えにくくなります。動物病院ネットワークは買収と運営に時間と資金がかかり、短期利益を問われる上場企業には真似しにくい資産です。菓子ではケラノバのような大型買収で棚とブランドを一気に広げる資金力も強みです。
業界内での立ち位置
同じ菓子・ペットフード大手でも、上場企業のネスレ(ピュリナ)が株主に四半期ごとの成果を示す必要があるのに対し、マースは創業家が全株を持つ非上場で、開示も限られます。同じ非上場のフェレロが菓子に集中しているのに比べ、マースはペットケアで動物病院や検査まで運営し、製品だけでなくサービスで稼ぐ点が独特です。2025年のケラノバ買収でスナックの幅を広げ、ペットと菓子の二本柱をさらに太くしています。
マースの会社概要(設立・本社・従業員数・売上高)
| 設立 | 1911年(米国ワシントン州タコマで創業) |
|---|---|
| 本社 | 米国バージニア州マクリーン |
| 従業員数 | 約17万人(グループ・2025年時点・公式プレスリリース) |
| 売上高 | 約650億ドル超(2025年・Kellanovaを含む合算純売上高・公式プレスリリース) |
| 上場 | 非上場(創業家が保有) |
数字の基準: 2025年 公式プレスリリース(会社概要)。連結/単体・時点は各行の表記のとおり。最新値は出典でご確認ください。
マースの事業内容 — 何を誰に売っている会社か
スニッカーズ、M&M'S、エクストラなどの菓子と、ロイヤルカナン、ペディグリー、ウィスカス、シーザーなどのペットフードを持つ米国の非上場企業です。事業は「ペットケア」「スナッキング」「フード&ニュートリション」の3つで、ペットケアではフードに加えてバンフィールド、ブルーパール、VCA、アニキュラなどの動物病院ネットワークと、検査のアンテックまで運営しています。2025年にはプリングルズやチーズイットを持つケラノバの買収を完了し、公式プレスリリースによると両社の2025年純売上高を合わせた規模は約650億ドル超、従業員(アソシエイト)は約17万人です。上場していないため四半期の株主要求に縛られず、長期でブランドに投資できるのが特徴で、小売店や動物病院を通じて消費者に届けるビジネスです。
マースの収益構造(ざっくり構成)
- ペットケア(フード・病院):約60%(ロイヤルカナン・VCA病院)
- スナック(スニッカーズなど):約40%(プリングルズ買収も)
マースの将来性は? — 成長ドライバーとリスク
成長ドライバーは上で見た強み(ペットの家族化に先回り、非上場の自由)。リスク要因は「弱み・課題」で挙げた通りです。将来性は良い面だけで語らず、強みと弱みの両面から判断できると、面接でも一段深い企業理解として伝わります。
マースの社風・求める人物像
「5つの原則(The Five Principles)」を企業文化の土台とし、品質(私たちの最善を届けることから始まる)、責任(求められなくても責任を引き受ける)、相互性(共有される利益は長続きする)、効率(資源は貴重で、効率は多くを成し遂げ無駄を減らす)、自由(自由が未来を形づくり、成果が自由を保つ)を掲げています。この原則は地域や文化、世代を越えて社員をひとつにするものとされ、違いを尊重し全員が声を聞かれ力を発揮できるようにする「アソシエイト・コンセプト」も示されています。
社風は「合う・合わない」を測る材料であり、面接では自分の経験と会社の価値観の接点を1つ言えれば十分です。公式の行動指針や採用メッセージの言葉を、自分の言葉で言い換えて使ってください。
マースの面接対策 — 入社理由・志望動機の語り方
「なぜ巨大企業でも非上場を貫くのか」をマース・サントリー・イケアの共通項で語れると深いよ。
入社理由(志望動機)は、上の強み(例:ペットの家族化に先回り)への共感を起点に組み立て、弱み・課題を理解した上で「それでもマースを選ぶ理由」まで添えると説得力が出ます。
マースの志望動機の例(型)
マースのライバル・競合企業
「なぜ競合ではなくマースなのか」をビジネスモデルの違いから言語化しておくと、志望動機に説得力が出ます。
マースのよくある質問
マースの強みは?
「ペットの家族化に先回り」「非上場の自由」の2つです。フード→保険→病院とペットの生涯を丸ごと。情報開示も株主対応も最小限で、超長期投資に集中。
マースの弱み・課題は?
非上場ゆえ大型買収は自己資金と借入が頼りです。主原料カカオの価格高騰と、菓子への健康志向の逆風が収益を圧迫します。
マースの入社理由(志望動機)はどう作る?
マースならではの強み(ペットの家族化に先回り、非上場の自由など)への共感を起点に、弱み・課題を理解した上で「それでも選ぶ理由」まで語ると説得力が出ます。
マースの従業員数・売上高は?
従業員数は約17万人(グループ・2025年時点・公式プレスリリース)、売上高は約650億ドル超(2025年・Kellanovaを含む合算純売上高・公式プレスリリース)です(2025年 公式プレスリリース(会社概要)ベース。詳細は本ページの会社概要と出典をご覧ください)。
マースの社風・求める人物像は?
「5つの原則(The Five Principles)」を企業文化の土台とし、品質(私たちの最善を届けることから始まる)、責任(求められなくても責任を引き受ける)、相互性(共有される利益は長続きする)、効率(資源は貴重で、効率は多くを成し遂げ無駄を減らす)、自由(自由が未来を形づくり、成果が自由を保つ)を掲げています。 詳しくは本ページの「社風・求める人物像」で解説しています。
出典・参考(一次情報)
会社概要の数字は上記の公式資料から転記しています(基準: 2025年 公式プレスリリース(会社概要))。ビジネスモデル解説の数字の基準: 2025年 公式プレスリリース(About Mars)。強み・弱み・面接対策は当サイトの編集部による解説です。最終更新: 2026-09-29
※学習用に簡略化した内容で、数字はおおよそのイメージです。最新・正確な情報は各社の公式IR・採用ページをご確認ください。